淀屋橋オフィスでは、研修会を開催いたします。
この研修会には2つの講座があります。
「事例検討会」では、経験豊かな臨床家の先生方を講師としてお招きし、少人数で学びあえる場にしたいと考えております。
「箱庭に親しむ会」では、より実践に近いかたちで箱庭に触れ合える機会としていただけるよう考えております。
講座Ⅰ 事例検討会
●日程
オリエンテーション 2019年4月13日(土)18時から20時ごろまでを予定
第1回 2019年5月11日(土) 17:00~19:30 角野 善宏 先生 (新川医院)
第2回 2019年7月6日(土) 18:00~20:30 桑原 知子 先生 (京都大学)
第3巻 2019年11月10日(日) 13:00~15:30 岩宮 恵子 先生 (島根大学)
第4回 2019年12月14日(土) 18:00~20:30 川嵜 克哲 先生 (学習院大学)
●参加費
22000円
●申込締切
2019年1月20日
*申込方法など、詳細は臨床心理士会ホームページ(大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀)にてご確認ください
●ご紹介
事例検討会の講師としてお越しいただく先生方をご紹介いたします。
たくさんの著書がおありなのですが、そのなかから1冊選ばさせていただき、
ご本の紹介を兼ねて先生方のお人柄をお伝えできればと思います。
特に、「事例検討会」にご参加をお考えの方は、ぜひ手にとってみていただきたいなと思います。
『心理療法を実践する -ユング心理学の観点からー』角野善宏 日本評論社 2011年 3800円
この本は、まさに角野先生の臨床家としての集大成とも言えるものではないでしょうか。12事例があげられていますが、クライアントの言葉を治療者としてどのように考え、どう反応するのか、面接室の息遣いが聞こえてきそうな臨場感に包まれながら、読み進むことができます。角野先生の治療者としてのスタンスとして「厳しさ」を抜きにしては考えられませんが、その「厳しさ」は人としての温もりに裏打ちされているからこそ、真の癒しがもたらされるのだなと納得させられます。
『カウンセリングで何がおこっているのか 動詞でひもとく心理臨床』
桑原知子 日本評論社 2010年 2300円
「カウンセリングとは」から始まり、「きく①、②」「まつ」「あう」「みる」「わかる」「ずれる」…と、12個それぞれの動詞を軸にして、心理療法の核心に迫っていきます。「迫っていく」と言ってもその物腰はしなやかで、押しつけがましさなど微塵も感じることがないのです。桑原先生の言葉にこころが「ひもとかれ」、イメージが広がり、何かが「わかった!」とすっきりするというより、読んだあとにじわじわと効いてくる、そんななんども読み返したくなる本です。
『フツーの子の思春期 心理療法の現場から』 岩宮恵子 岩波書店 2009年 1700円
岩宮先生といえば、思春期臨床の金字塔ー そう誰もが認めるところではないでしょうか。その魅力がぎゅっと詰まった一冊です。次々とくりだされる漫画やアニメ、ドラマの「読み」は圧巻です。この説得力はどこからくるのだろう…、最近思うのは、岩宮先生は意識的にそして誠実に思春期を生きることを大切にされておられるのではないかなと。水面の光やぬくもりを絶対的に必要としながら、どうしようもなく海の底の魅力に魅せられてしまう、そんな思春期を。
『風景構成法の文法と解釈 描画の読み方を学ぶ』川嵜克哲 福村出版 2018年 3400円
”はじめに”の部分で川嵜先生ご自身が「本書はたぶん相当に異端に近い位置にあるとみなされ」、一方で「風景構成法の読みに関してオーソドックスな内容をもつ」とおっしゃっておられるが、まさに「異端にしてオーソドックス」、そして風景構成法を「内在的に読む」ための知恵にあふれている1冊です。川嵜先生は、描かれた1枚の絵の背後に宇宙をみているようです。人が生命体として誕生し、還っていくところ。そのつながりを回復していくための「文法」が記されていると思いました。
*2019年度「事例検討会」のお申込は締め切らせていただきました。
講座Ⅱ 箱庭に親しむ会
「箱庭に親しむ会」では、心理士自身が、継続的に箱庭を制作しそれらを味わう、そんな機会にしていただけたらと考えています。少人数でゆったりとした時間と空間を共有し、明日の臨床に向けて何か小さな発見があるような会にしていきたいと思っています。このたびは後期日程の募集のみとなっておりますが、皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げます。
●形式
4名1組で1回2セッション行います。まず、「作り手」と「見守り手」とを体験し(その間、他の2名は全体を見守ることとなります)、途中休憩をはさみ、メンバー入れ替わり、同様のことを行います。各セッション終了時に参加者全員で感想などを話し合います。そして最後に全体で体験を共有し、講師がまとめます(1クール4回、8セッションとなります)。
●日程
前期A(4名) (4月~7月の第1日曜日・例外有☆印) 4/7, 5/5, 6/23☆, 7/7
前期B(4名) (4月~7月の第3日曜日) 4/21, 5/19, 6/16, 7/21
*前期日程は締め切らせていただいております
後期A(4名) (9月~12月の第1日曜日) 9/1, 10/6, 11/3, 12/1
後期B(4名) (9月~12月の第3日曜日・例外有☆印) 9/15, 10/20, 11/24☆, 12/15
*後期日程は締め切らせていただいております。
●時間
13:30~16:00
●場所
淀屋橋オフィス
●対象
臨床心理士(4回の日程にご参加いただける方)
●参加費
13000円
●申込締切
7月20日
*申込方法など、詳細は兵庫県、大阪府の臨床心理士会ホームページにてご確認ください
*お問い合わせは、淀屋橋オフィス 06-6445-0739となっております
●講師 :川角 美樹(淀屋橋オフィス 代表)
・大阪府立大学人間社会学研究科人間科学専攻 修士論文『箱庭表現の変化と内的体験のあり方』
臨床心理士資格取得前に精神科病院に勤務し、学生時に養護施設やホスピス病棟でのボランティア活動に従事する。
資格取得後、大阪府スクールカウンセラー、私立高等学校、医療系専門学校での学生相談等、教育分野に11年携わる。
また、放送大学で2年間、面接授業の講師として、映画を題材にした授業を行う。
そしてカウンセリング専門機関(「公益社団法人 葵橋ファミリークリニック」「カウンセリングオフィス神戸同人社」)
勤務を経て、2018年3月に大阪にて独立開業に至る。